ブッダの教え

五つの禁則(五戒)

  • 不殺生戒(ふせっしょうかい)ー生き物を故意に殺してはいけない。
  • 不偸盗戒(ふちゅうとうかい)ー 他人のものを故意に盗んではいけない。
  • 不邪婬戒(ふじゃいんかい) ー不道徳な性行為を行ってはならない。
  • 不妄語戒(ふもうごかい)ー嘘をついてはいけない。
  • 不飲酒戒(ふおんじゅかい)ー酒などを飲んではいけない。

ブッダ(仏陀)・シャカ(釈迦)・シッダルタ

ブッダ(仏陀)というのは「目覚めた(悟りを開いた)人」という意味の尊称。本名は、Gotama Siddhattha ゴータマ・シッダッタ(またはGautama Śiddhārtha ガウタマ・シッダールタ)。シャカ族の王子だったためにシャカ(釈迦)、釈尊とも呼ばれる。シャカ(Śākya)は、シャーキャとも表記される。

29歳のときに出家(地位も妻子も捨てる)。老、病、死という人間の苦しみを見て、「なぜ、この世には苦しみがあふれているのか」ということに悩む。はじめは苦しい修行をするが少しも悩みは解決しない。そこで、菩提樹の下で静かに瞑想をした。すると悟りを開くことができた。35歳のときである。ブッダと呼ばれるようになったのはこれ以降のことである。

ブッダの教えは口伝

インド各地をまわり教えを説き続けた。当時は口から口へ言葉で伝えるのが普通だった。話していたのは古代マガダ語で、ブッダが生れた国のお近くにあった大きな国の言葉だった。

ブッダの教えが最初に文字で記されたのは、約300年後のことである。文字はパーリ語で、紀元前3世紀ころのインドでできたといわれる。パーリとは「聖典」という意味で、初期の仏教経典に使われたことから、そう呼ばれるようになった。西暦前後ころから、別の文字でも書き記されるようになった。これがサンスクリット語である。

ブッダの聖地

  • Lumbini ルンビニ
    ブッダ生誕地。ネパールの南部タライ平原にある小さな村、Kapilavastuカピラヴァスツ村。ブッダが産湯につかったとされる池がある。1868年、ドイツ人の考古学者アロイス・アントン・フューラーが遺跡を発見し、ここが生誕地だと特定された。アショーカ王の建てた石柱が見つかった。
  • Bodhgaya ブッダガヤ
    ブッダが悟りを開いた場所。Mahabodhi (Mahavihara) Temple ブッダガヤ(ボードガヤ、ボッドカヤ)の大菩提寺。Bodhi Tree 菩提樹。2013年7月7日、爆弾テロ事件が発生し2名のビルマ人、チベット人仏教僧侶をふくむ5名が負傷した。
  • Sarnath (サーナス、サールナート)
    Dhamekh Stupa ダメーク・ストゥーパ。ブッダがはじめて仏教の教えを説いた場所。
  • Kushinagar クシナガラ
    ブッダが80歳で亡くなった場所。クシナガラまたはクシーナガル。

〔参考〕