厚生労働省の発表(2015年1月7日)によれば、2025年には認知症患者が700万人を超えるという。2012年時点での推計数は462万人で、10年で1.5倍に増える見通しである。65歳以上の高齢者の5人に1人が認知症に罹る計算だ。国も認知症対策のための戦略を策定している。
認知症の初期サインを発見
初期に発見し、進行を遅らせることができ、時には脳の活性化により正常に戻すこともできるという。認知症の兆しを見つけるために以下の三つのチェック方法がある。
1.食器ひっくり返し
8品目の料理が並んだ食卓を反対側から見て、同じ配列で自分の前に並べる。頭の中で180度回転して、料理・食器の位置を推定できるかどうかをチェックをする。4つ以上間違っていると認知症の恐れがある。これは、方向感覚の衰えを検証する方法で、認知症が進むと徘徊の原因になる。
2.ながらネギ切り
数を数えながら長ネギを5等分に切る。①数を数えるのを忘れる、②5等分ではない、③明らかに長さがバラバラになっていないかをチェックする。ひとつでも当てはまれば認知症予備軍である。これは、同時にふたつのことをできるかを検証、注意力が低下していないかを調べている。この能力は両手で「グー・チョキ・チョキ・パー」ができるかどうかを調べることでも分かる。
3.魔法の言葉
「昨日のニュース、何があった?」、「昨日の食事、何だった?」などの質問をして答えられるかをチェック。物忘れしたことを隠そうとしたり、話題を変えたりするという「取り繕い行為」がないかを調べる。これにより、記憶力の低下がないかをチェックできる。
自分が認知症になると家族に多大の迷惑をかけることになる。そうならないように予防し、定期的にチェックすることが大事である。それでも認知症になったり突然死亡することを想定し、その前に終活をしておくことも大切だ。
終活の第一歩は自分の人生と向き合うことで、これからの生き方を考えるためにも過去を見つめなおすことが必要になる。