読みは「はた たけひこ」・・・小説家、脚本家、演出家の男性(1968生れ)である。Wikによれば、つかこうへいに師事し、同事務所から劇作家、演出家としてデビューした。その後、1998年から火曜サスペンス劇場をはじめ各種テレビドラマの脚本を担当するようになった。
今夜、「そして、誰もいなくなった」の最終回(第9回)が放送された。最終回まで不可思議な事件、その目的と背景、裏で操る真犯人などすべて謎のまま進行する。最終回までの数々の謎、殺人事件はすべて伏線で、その謎が最終回で一気に明らかにされる。
気がついたら、主要登場人物10人が次々と殺され、主人公の藤堂新一とその恋人、親友一人が生き残る。それがタイトルが暗示する意味だったと気づかされる。推理サスペンスだが、第8回になって藤堂の義母が絡んでいることが明らかにされるまで推理が困難な仕立てになっている。
扱っているテーマが複数あり、複雑に絡み合っているのがおもしろい。国が管理する個人情報データベースに侵入するウィルス、電源喪失から自動復旧までの0.2秒の間隙をついてウィルスが侵入する脆弱性、侵入を察知して盗まれる前に内容を自動削除するMiss.Erase(主人公の藤堂が開発)、パーソナルIDを持たない人間たちの孤独、IDを盗まれて社会から孤立した人間の悲劇、IDの売買が横行し他人に成りすます人間、恋人・親友・家族だれも信じられない状況・・・
事件の背景には、生みの母と育ての母の愛とは、金のために再婚せざるを得なかった女の悲劇、母の愛を信じる子供と信じられない子供、愛に飢え孤独に耐えられない男の復讐(嫉妬と憎悪)といった普遍のテーマがある。
※今日はアメリカ同時多発テロ事件から丸15年の節目だ。ニュースを見なかったので分からないが、報道特集が組まれたりしたのだろうか?他国のことで記憶が薄らいたのか?頻発するイスラム過激派のテロに慣らされてしまったのか?世界はテロの脅威と戦い続けなければならない。
※この一週間の大きな話題はG20であり、9月9日の北朝鮮の核実験である。日本がかつてない脅威に晒されていると再認識させられる事件だ。