リオ五輪を見ていて気になったのが、入れ墨をした選手が多いことである。ロンドン以前にも入れ墨をした選手はいただろうが、それほど多くなかったと思う。もちろん日本選手にはいない。
日本では、縄文時代~邪馬台国の時代にはひとつの文化として入れ墨をしていたらしいが、大和時代には廃れたそうだ。時代が下って江戸時代になると罪人に罰、識別用に入れ墨がされた。明治時代に入れ墨刑が廃止されたが、同時に装飾用途の入れ墨をすることが法的に禁止された。
入れ墨を施すことは戦後の1948年まで非合法な存在で厳しく取り締まられた。その後は、入れ墨をするのは反社会的な組織の人だとの認識が一般的になった。いまも公衆浴場(温泉、銭湯、サウナ、健康ランドなど)、遊園地、海水浴場、ジム、ゴルフ場などでは入場禁止になっているところがある。
欧米のほうが入れ墨には寛容なのかもしれない。一般人がファッションとして入れ墨をする。著名なスポーツ選手で入れ墨をしている人も少なからずいる。ベッカム、メッシ、ネイマールをはじめとしてサッカー選手に多いようだ。
流行っているのかもしれないが、寛容といっても普通の人はやはり入れ墨には嫌悪感を持っている。日本の暴力団に限らず、中華系の幇、ロシアのマフィアや米国の白人至上主義団体などは、入れ墨を構成員の象徴として用いている。
安室奈美恵日本の団塊ジュニア世代以降の若年層にファッションとしての入れ墨が流行っているともいわれるが、安室奈美恵や酒井法子の影響があるのかもしれない。安室奈美恵は沖縄の入れ墨文化の影響があって抵抗感がないのかもしれない。酒井法子は薬物に絡んだ裏社会とのつながりの結果なのかもしれない。
いずれもまともな一般人ではないが、彼女らに影響されるバカな人たちもいるのだろう。一種のハシカみたいなもので、過去のヤマンバ、ガンクロ、茶髪、ボディピアスなどと同じようにいずれ廃れていくのではないか。普通の日本人の多くが染まるようなものではない。水商売や芸能人(ミュージシャンとかアーティストとかいう人も含む)たちと、それに憧れる人たちの世界に限ったことだろう。