秋祭り

少年時代の数少ない楽しみのひとつが秋祭だった。神社の周りや参道に夜店(露店)がたくさん出た。焼きそば、お好み焼き、たこ焼き、いちご飴、千本くじ、かき氷、金魚すくいなど。毎年10月15日が夜宮(よみや)である。各戸の門や玄関の両脇に提灯がつるされ、村々を結ぶ生活道にもずら~と提灯が並んで、参道に変わる。

子供の頃から「よみや」といったが、漢字表記が「夜宮」なのかは知らない。「宵宮(よいみや)」と呼んでいる祭りが多いようだ。「よいみや」が訛って「よみや」になったのかもしれない。青森市出身の人も「夜宮」というが、関東の人たちは「よみや」といっても意味が通じないという。

大辞林には「夜宮」、「宵宮」両方が載っており、同じ意味(本祭りの前夜)で使われている。かつては前夜が祭りの中心の時だったそうだ。秋の収穫を無事終えたことを神様に感謝する日である。夜宮に、神に酒食を捧げて氏子たちもいただきながら夜通し神をもてなして、感謝と尊崇の念を捧げる。
※お通夜(よど)は、神事で夜通し神ののもとに篭もることをいった。

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2010

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