旅のお供
足の向くまま気の向くままにぶらりと旅をするのが楽しいが、快適な旅をするための条件がある。第一はその日の宿の確保だ。都市圏であればビジネスホテルがたくさんあるので夜になっても99%の確率で確保できる。しかし地方都市になるとそうはいかない。宿が決まっていないと旅の行程が決まらず落ち着かない。前日までに宿を決めていると旅の行程が制限される。その兼ね合いは時と場所に左右される。一番気楽なのは東海道本線である。時と場所を問わず、当日の午後3時以降でもその夜の宿を決められるからだ。
〔追記〕2014年春頃から名古屋周辺のホテルが満室になることが多くなった。
これを可能にしてくれるのが携帯電話もしくはモバイルインターネット接続だ。大事なのは「接続できる地域」と「バッテリー」だ。この二つの条件がないとお手上げになってしまう。最悪の場合、野宿をするか、民家を探して泊めてもらったり、電話を借りて近くの宿を探すこともできるが、これでは快適な旅はできない。
携帯電話は、普段ほとんど使わない私にとっても、ぶらり旅の必需品である。ほかには交通費・食費・宿泊代に足りるだけの現金さえあればよいが、旅を楽しむための小道具があれこれある。"旅のお供"というようなものだ。旅のスタイル、楽しみ方によって携行する小道具が違うが、私の旅のお供に欠かせないのは、携帯電話に加えてスマートフォンとカメラ、パソコン、そしてGPSデータロガーだ。
- スマートフォン HTC Desire 001HT キャンペーン価格4800円(定価85000円)
- ビデオカメラ JVC GC-PX1 ※2011年末まではiPod nanoまたは携帯(832P)で動画を撮影
- 一眼レフ Nikon D70S(奈良)またはEOS 6D EF24-105L(横浜)
- ノートパソコン Fujitsu Lifebook SH76/ENカスタムモデル(i5/8GB,500GB,Blu-Ray)またはLenovo IdeaPad
- GPSデータロガー Garmin GPSMAP62sc
- 予備バッテリ eneloop KBC-L54D Li電池 3.7V/5400mAh(20Wh)
ネット接続環境
- WiMAX(月3840円)にパソコン、スマートフォン、タブレットをWiFi接続
- 3G携帯、スマートフォンを携帯無線ネット接続(通常は使わない。WiMAX接続不可地域で使用。)
携行機材の重量
機材 | 重量 | 備考 |
Lifebook SH76EN | 1.4kg | HD動画編集に必須。長期滞在時に携行。 |
IdeaPad s10-3 | 1.2kg | 日帰りのときに携行。 |
JVC GX-PX1 | 515g | HD動画(60fps)撮影。微速度撮影、鳥などが来たときの自動撮影。 |
Nikon D70S | 800g | 本体600g+バッテリー、CF カード、ボディーキャップ、充電器、電源コード |
Nikon AF-S Zoom | 415g | Nikkor 24~85mm F3.5~4.5G |
Tamron A005 Zoom | 765g | SP 70-300mm F/4-5.6 Di USD |
EOS 6D | 680g | EF24-105 F4L IS USM 670g + バッテリーチャージャーLC-E6 130g |
GPSMAP62sc | 223g | 16H(2AA) 5Mカメラ 内蔵3.5GB ※日本版62scj 86,400円+地図23,000円 |
HTC Desire 001HT | 164g | 時刻表、地図、宿検索・予約に必須 |
Softbank 832P | 107g | 携帯電話専用。ネット接続がないとき宿予約に必須。 |
eneloop KBC-L54D | 142g | USB出力付リチウムイオンバッテリー3.7V/5400mAh/1.5A。 |
旅の情報
ぶらり旅をはじめた当初は、横浜~奈良の移動中に気に入った駅で途中下車して駅周辺を小一時間、時には数時間散策するのが中心だった。東海道線も中央本線も何回も往復すると降りたいと思う駅がなくなってきた。2年ほど経った頃から「どこに行こうか?」と思うようになり、旅の情報を集めるようになった。情報源の多くはネット検索とTV番組だ。候補地があるとGoogleマップを作成したり、Evernoteにメモを書いたりしている。
各種ツールを使って作成した地図やメモが増えてくると、どこに何を書いたのか忘れてしまう。一度訪ねたところでもまた行きたいところがある。まだ行っていないが機会があれば行きたいところがある。そんな旅の候補地を整理しておこう。
- Wiki青春18きっぷ
- 日本の史跡一覧
- 一足早い春を求めて瀬戸内海紀行"
- 標高が分かるWeb地図 2012年現在、試験運用だが十分に役立つサイト(国土地理院)
- Mapion 右クリックすると標高が表示される
- Topological Information 地図上の場所をクリックすると標高が瞬時に表示され、2地点の標高差も分かる。
- Google Earth 標高、緯度、経度が分かる
- 体感温度の計算 ミスナール方式にリンケの風速を加味した計算式
- ルートラボ
- 大人の山歩き テレビ朝日 土曜日0600-0630
- GeoPacific.org オープンソースGIS啓蒙(Ploneを利用した個人サイト)
- 国土地理院ホーム
青春18きっぷ

「青春18きっぷ」- 使い始めるときに駅員に日付入りスタンプを押してもらって入場する。途中下車駅の改札口では駅員に見せるだけでよい。
JRが春夏冬に発売している「青春18きっぷ」は、JR全線の普通列車が乗り放題になる切符だ。切符一枚11500円で5回使える。1回が1日分で、特急券(新幹線含む)や急行券などが必要な列車を除く全国のJR路線の普通列車に乗れる。言い換えれば1日2300円で乗り放題だ。一日にJR営業キロで片道141キロ以上を普通列車で移動するときは「青春18きっぷ」一回分を使うほうがお得になる。
- 利用期間が限られる
年中使えるわけではない。通常、学校の長期休業期間にあわせて利用期間が決められている。2012年度は下記のとおりだった。利用最終日の10日前に発売終了となる。2012年夏冬の詳細。
春季用 夏季用 冬季用 発売期間: 2月20日~3月31日 7月1日~8月31日 12月1日~12月31日 利用期間: 3月1日~4月10日 7月20日~9月10日 12月10日~1月10日 - 年齢制限はない
「青春18」とあるから年齢制限があると思っている人もいるようだが、年齢制限はない。利用期間が学校の長期休業期間に合わせているので学生の利用が多いが、盆暮れの帰省時に利用する老若男女も多い。
- 期間内に5回使える
一枚11500円で利用期間内に5回使える。5回というのは一人で5日乗ってもいいし、5人で一日乗ってもいい。日帰り旅行を二人で2回して、あまった1回は一人で日帰り旅行をしてもいい。たとえば横浜から浜松まで数日間帰省する人は一枚の青春18きっぷを二人で使えば往復一人5750円で、普通乗車券より3割安くなる。新幹線より安い。時間は2倍かかるが交通費は新幹線代の半額で済む。時間はあるが稼ぎのない学生には人気の切符だ。
- 利用例
より大きな地図で 青春18冬の旅 を表示3泊4日(紀勢本線~東海道本線)と2泊3日(東北本線~磐越西線往復)のぶらり旅で利用。二日間は近距離なので「青春18きっぷ」は未使用。総乗車距離1610キロ。
〔例1〕横浜~奈良の往復に利用
東海道本線~関西本線(または奈良線)経由で一気に移動すると片道約9時間(乗車時間8時間+乗換1時間) 2012夏休みに二回往復(青春18きっぷ4日分)交通費11500円
※新幹線利用の場合:片道2時間30分、50400円〔例2〕1泊2日のぶらり旅(東海道本線~関西本線または中央本線~関西本線)
過去3年間で10往復以上利用した。往き1泊2日、帰り2泊3日のときや、往復1泊2日+関西または首都圏で日帰りの旅のときもある。宿泊代を含めた費用は新幹線利用よりも少なくて済む。急いで移動するより、ゆっくり旅をしながら移動する。
〔例3〕奈良から紀勢本線~関西本線~東海道本線3泊4日+東北本線~磐越西線2泊3日の旅
2012年12月に購入して使った「青春18きっぷ」のコピーを掲載した。このきっぷで右に示した路線(総乗車距離1610キロ)を利用した。二日目と六日目は乗車距離が短いので普通乗車券を買って乗った。
旅のメモ- 12月18日 大和高田~和歌山~紀伊田辺(約4時間、2940円)
午前7時に乗車。船戸、和歌山、御坊で乗り換え時間待ちまたは次の列車までの1~2時間、駅周辺を散策。御坊では紀州鉄道も楽しんでのんびり3時間過ごす。夕刻、紀伊田辺に到着しバスで白浜温泉へ。
翌日以降は「青春18きっぷ」を使わずバスで移動。熊野本宮、川湯温泉、発心門王子からの熊野古道、十津川温泉、神湯温泉、果無峠(世界遺産)登山、谷瀬吊り橋を旅した。 - 12月28日 大和高田~和歌山~紀伊田辺~串本~那智(約7時間、4620円)
湯浅で途中下車し、醤油発祥の町と街中に残る熊野古道を訪ねた。紀伊田辺からの紀勢本線に初めて乗車。車窓を眺めながらのんびりとローカル線の旅を楽しむ。串本でまた途中下車し、橋杭岩見学など3時間散策。那智へ移動し那智大社に参詣。那智駅近くのビジネスホテル泊(素泊り3500円)
- 12月29日 那智~新宮~大泊~(松本峠~鬼ヶ城ハイキング)~熊野市~大泊
電車賃790円なので「青春18きっぷ」は未使用。
- 12月30日 大泊~多気~二見浦(約3時間半、2210円)
電車賃2300円以内なので「青春18きっぷ」未使用。
- 12月31日 伊勢市~多気~名古屋~興津(静岡県)~(さった峠越えのハイキング)~由比~横浜(電車7時間、7320円)
「青春18きっぷ」を使って移動。興津(伊勢から約5時間)で途中下車し由比駅まで旧東海道を歩く。
- 1月8日 横浜~白河~郡山~猪苗代~会津若松(約6時間、5460円)
白河で下車し、城跡公園で1時間ほど過ごす。猪苗代で亀山城址まで散策したあと、白鳥がいるところまで歩こうとしたが途中で雪に阻まれて引き返す。
- 1月9日 会津若松~会津柳津(片道650円) 「青春18きっぷ」未使用
只見線がいまだに途中で不通なため柳津で4時間ほど過ごす。一日雪だった。名物の粟まんじゅうとソースカツ丼を堪能した。雪のため大内宿行きは断念し、温泉に入ってゆっくりした。
- 1月10日 会津若松~郡山~黒磯~宇都宮~横浜(約6時間、5460円)
この日も雪だったが鶴ヶ城を散策しているときに晴れ間がのぞいた。雪景色の鶴ヶ城の写真が撮れて満足した。11時に会津を後にし、郡山と黒磯で途中下車。それぞれ小一時間を過ごし横浜に戻る。宇都宮から逗子行きに乗り夕刻到着。
- 12月18日 大和高田~和歌山~紀伊田辺(約4時間、2940円)