駅裏(北)に登山道入口がある。時刻は5時20分。二年前に登ったときはたしか頂上まで30分だった。城主居館跡を過ぎた辺りから急な登りになる。健脚向きだそうなので私はヒーハー息をつきながら登らねばならなかった。途中何度か立ち止って息を整える。
10分ほど登ったころ一人の女性が追いついてきた。6時閉門だという。急いでいるようなので先に行ってもらった。登山道入り口の獣除け柵には7時半~20時と書いてあった。あとで分かったのだが、城址入口近くに料金所ができ、そこが18時終了だった。二年前は無料だったのに昨年から一人500円徴収するようになったそうだ。
城址に登る途中で、先ほどの女性が下りてきた。誰もいなくて日暮れも近いので怖くなって早めに下りてきたという。城址に着くとたしかに人影はなかった。前に来たことがあるので勝手が分かっているから不安はない。
城址に立って違和感を覚えた。黒いゴムのように弾力がある地面になっていた。歩道ができていて、石垣の際まで行けないようになっていた。石垣の端から城址全体を写真に撮ることができない。歩道の両側に縄が張ってあった。
立入禁止の標識はない。誰もいないのをいいことに、歩道から外れて石垣の端まで行き写真を撮った。城址のなかで一番高いところが本丸跡だが、登り口は封鎖してあった。
城址の南端はちょっとした広場になっているので開放感があり、見晴らしがよい。暮れ始めた夕空を見ながらしばし休んでいると、数人のグループがやってきた。男一人女三人だった。大阪の専門学校の生徒仲間だという。一緒に城址を後にした。
舗装道路を徒歩10分くらい下ったところの駐車場に車を置いているという。登山道分岐で彼らと別れて、独り山道を下った。途中で日が暮れて、下方に街の明かりが灯った。南側の登山口である表米神社に着いたときは19時になっていた。
宿の人が心配するといけないので、夕食を済ませて8時ごろ戻ると電話をした。夕食は、前回とおなじお好み焼き屋にした。