鷲津・浜名湖畔

浜名湖の畔まで歩こうと思って、鷲津で途中下車した。14時20分、まだ残暑が厳しくリュックを背負って歩くのをためらった。とりあえず遅い昼食をとろうと駅前の喫茶店に入った。まったりと1時間も過ごした。覚悟を決めて強い日差しを浴びて歩き始める。あっという間に湖畔に着いた。岬の付け根にあたり、古い桟橋が見えた。先端の部分が壊れており、立ち入り禁止になっていた。

浜辺はない。湖を左に見ながら歩き始めると「天皇陛下御乗船所」の碑があった。昭和5年6月1日だというから、80年前のことだ。土地の人に聞くと、北岸に御用邸があったそうだ。昔はもっと立派な桟橋があったのだろう。乗船場周辺もかつては遊泳場だったというから、家族連れで賑わっていたのだろう。いまは朽ち果てた桟橋が残るだけのさびしい風景だ。

ボートの乗船場があり、十数人の高校生たちがやってきた。部活でボートの練習をするという。あれこれ30分ほど話をして別れた。岬の先端部分は湖西高校になっていた。東側を湖岸まで歩くと階段があって岸辺まで降りられた。釣り人が独り糸を垂れていた。

岬の東側に出ようとしたが雑木林に阻まれた。半ズボンをはいていたのであちこちをやぶ蚊にさされ痒くて仕方がなかった。湿気がかなり高く、陽射しも強いので汗だくになってしまった。やがて小さな漁港に着いた。水道があったので水をかぶり汗を流してやっと人心地がついた。しかし蚊に刺された痒みはなかなか消えなかった。

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