午前6時最寄りの駅に向かう。早朝のため通勤客の姿は少ない。湘南新宿ラインに乗る。恵比寿あたりから混雑してきた。新宿南口に降りた途端に方向が分からなくなり駅員に西口・高速バス乗り場がどこか聞く。出口が縦横無尽にあって迷う。何度も聞いてやっとバス乗り場にたどりついた。発車10分前になっていた。
750発松本行き高速バスに乗車。往復乗車券5950円で、特急あずさを使ったときの運賃の半額以下だ。横3列のゆったりしたスーパーシート(プラス1000円)で快適な旅のはじまりだ。
途中15分の休憩を含めて3時間10分で松本バスターミナルに着いた。定刻の1100だった。松本電鉄で新島々に行き、またバスに乗り換える。上高地まで往復割引運賃3300円だった。松本(電車)新島々(バス)上高地の乗り継ぎ乗車券(往復4400円)を買ったほうがお得だ。
上高地の環境保護のため乗用車は釜トンネル通行止めになっている。沢渡でエコバスに乗り換えるが、路線バスは直接化も高知バスターミナルまで乗り入れている。定刻の1310に到着した。
33年ぶりの上高地!バスターミナルから100メートルで梓川の畔に出る。穂高連峰が眼に入る。雲がかかって稜線は見えなかったが、右手には明神岳がくっきり見えた。岳沢には雪渓がわずかに残っていた。登山に明け暮れた20代の頃が懐かしく思い出され、心がうきうきしてくる。
33年前の夏、仲間たちと上高地に入りスイカを担ぎながら、徳沢を過ぎ横尾谷を横切り岳沢の雪渓を登って涸沢キャンプ場でテントを張ったのを思い出す。このときは奥穂や北穂に登っただけだと思うが、その数年前には大天井岳から入って槍ヶ岳―大喰岳―中岳―南岳―大キレット―北穂高岳―涸沢岳―奥穂高岳に至るルートを縦走したことがある。
単独行だったので先輩から危険だ!と戒められたのを思い出す。若い時は無謀ともいえることを勇敢だと勘違いして無茶もやったものだ。いまは体力・気力がなく、明神池手前までの道のりを散策するだけだった。木々の緑が美しく、のんびりと歩くのは楽しい。