何世紀もの時を越えてマヤ文字の謎が解き明かされる。
16世紀、アメリカ大陸に進出したスペインはマヤ文明を破壊していった。その先頭に立ったのがカトリックの修道士、ディエゴ・デ・ランダ(1524-79) 目的はマヤの人々をカトリックに改宗させることだった。邪悪なものとみなしたマヤの書物が徹底的に焼き捨てられた。破壊を免れて後世に残った書物はたったの4冊。それも一部だけだった。マヤの人々はアルファベットを習うことを強制され、スペインによる征服後マヤ文字を読み書きできるものはいなくなってしまった。
こうして滅ぼされたマヤ文字を再び読めるようになるまでには数百年の歳月が必要だった。マヤ文字を解読することで失われた歴史が甦ろうとしている。マヤ文字が物語る歴史は1500年以上、マヤの人々自身の言葉で記されたものである。