中国史上初めてとなる通史「史記」を完成させた歴史家・司馬遷。時の皇帝・武帝から酷刑を受けるが、屈辱を耐え忍びながら「史記」を書いた。彼が後世に伝えようとした歴史の真実とは何か?近年、中国各地からは、史記が完成する以前に記された竹簡が続々と出土。これらは、史記の資料として利用されたと考えられている。その中から、司馬遷が何を史記に記し、何を記さなかったかを追跡し、司馬遷独特の歴史哲学を読み取っていく
日本人の原点とも言われる、縄文文化。その象徴が、青森県にある巨大遺跡、三内丸山である。巨大な6本の柱が並ぶ木造建造物や長さ32メートルもの大型住居など、20年を超える発掘から浮かび上がってきたのは、従来の縄文のイメージを覆す、巨大で豊かな集落の姿だった。
この縄文文化に、今、世界の注目が集まっている。芸術性の高い土器や神秘的な土偶、数千年の時を経ても色あせぬ漆製品。その暮らしぶりは、世界のどの地域でも見られない、洗練されたものとして、欧米の専門家から高い評価を獲得している。さらに、世界を驚かせているのが、その持続性。縄文人は、本格的な農耕を行わず、狩猟採集を生活の基盤としながら、1万年もの長期にわたって持続可能な社会を作りあげていた。こうした事実は、農耕を主軸に据えた、従来の文明論を根底から揺さぶっている。
なぜ、縄文は、独自の繁栄を達成し、1万年も持続できたのか。自然科学の手法を用いた最新の研究成果や、長年の発掘調査から明らかになってきたのは、日本列島の豊かな自然を巧みに活用する、独特の姿だった。さらに、縄文とのつながりを求めて、取材班が訪れたのは、ロシアの巨木の森。そして、地球最後の秘境とも言われるパプアニューギニアで進められている、縄文土器の謎を探る調査にも密着。時空を超えながら、世界に類のない縄文文化の真実に迫っていく。
エジプト大ピラミッドの永遠の謎は解けるのか?最新技術で、考古学最大の謎に挑む!! NHKは研究機関と共にピラミッド内部を「透視」する「ミュオン透視装置」の開発を進めてきた。そしてついに、昨年秋から、エジプトの大ピラミッドを透視する挑戦が始まった。
番組ではピラミッドに秘められた壮大なロマンを紹介しながら考古学最大の謎に挑む日本の研究者たちの奮闘を描き、世界の注目を集める透視調査の最新状況を伝える。
【出演】エジプト考古学者…河江肖剰,名古屋大学特任助教…森島邦博,【司会】武田真一,橋本奈穂子