六合駅から小高い山が見えた。登ってみようと思って下車した。駅から20数分歩いたところに神社があった。その裏側に竹林を縫うように登る道があった。頂上から、大井川、富士山空港を一望できた。GPX 4.05km

旅の最終日。とくに寄りたいところがなかったので横浜へ直行するつもりだった。六合駅から小高い山が見えたので降りた。駅員に山への上り口を聞いたが知らなかった。駅前にはコンビニさえなかった。いくつか店があるという1号線にでた。バーガーキングの看板が目に入った。ブランチにしようと入って店員に聞くと、幼稚園生も登る道があるが、入り口は分かりにくいという。とにかく山の麓まで行ってみることにした。
香橘寺があった。墓参りにきていた地元の女性に聞くと、上り口は反対側だと教えてくれた。寺の案内板に「大南天」と大きく書いてあったので行き方を聞くと、「大したもんじゃないですよ!」とケラケラと笑う。大げさに書いているだけだという。とにかく行ってみた。女性が言ったとおりだった。一般の家の庭にもありそうな南天だった。
その奥は竹やぶになっていてかすかな踏み跡がある道を登った。右手前方は崖で行き止まりだったが、左手の竹やぶの中に山道があった。登っていくと広大な竹林の中を縫うように道があった。荷物を担いだままなので登るのはきつかった。やがて竹林を透かして下方に市街地が見えた。
荷物を置いて偵察に登った。袋を担いだおじいさんが降りてきたので聞くと「頂上はすぐそこだ」という。反対側からのハイキングコースの道につながっているというので荷物を取りに戻って登ることにした。
筍が取れるのかと聞くと、担いでいた袋をあけて見せてくれた。5kgはあるという大きな筍だった。昨日は8kgのたけのこを掘ったという。地面から顔を出すと苦味が出るので、地中にあるのを見つけて掘り出すそうだ。素人には見つけにくい。
ところで時々パキッといった音が聞こえるのですが何ですか?と聞いたら、竹が割れる音だという。芽を出してから1年で十数メートル伸び、3年で成長が止まる。6年目くらいから枯れはじめる。そのときに割れるという。根元が茶色に変色すると枯れるそうである。
頂上は小さな公園になっていた。遠くに富士山、大井川、富士山空港、牧の原の茶畑を見渡せる。何組か登ってくる人がいた。みんな地元の人だった。健康のために毎日登っているのだという70代のシニアの人もいた。眺望がいいのでのんびりと登り、のんびりと過ごすのにちょうどいい山だ。


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