甲府城跡
青春18きっぷが残り一日分あったが行く当てがなかったのでとりあえず甲府に泊まった。翌朝天気がよかったので甲府城跡を散歩した。案内板を見ると、舞鶴公園と書いてあり、お城の別名が「舞鶴城」 舞鶴といえば京都府舞鶴市が思い浮かぶ。どうして甲府に舞鶴城があるのか不審に思って調べたら、舞鶴城というのは城の雅称のひとつで、全国にいくつもあることを知った。Wikiには、三春城、太田城、、甲府城、丹後田辺城、福岡城など10の城が"舞鶴城"と称されるそうだ。
塩山散策~塩ノ山 553m
どこに行くか思い当たらないまま電車に乗る。窓外を眺めていて大菩薩峠を思い出した。塩山で降りる。駅の観光案内で聞くと平日はバスの便が悪く今日中に戻ることは無理だという。半年前に完成した塩山周辺の案内ガイド地図をくれた。 街中の歴史散歩をして、すぐ近くに見える独立峰の塩ノ山に登ることにした。つぎのバスまで2時間余、時間的にちょうどいい散策だ。
9月初旬の日差しはまだ強い。街中散策を早々に切り上げて塩ノ山に向かった。登り口から樹林の中を歩く。直射日光をさえぎってくれるのがありがたかった。標高差は数百メートルに満たず歩道も整備されていたのでおよそ30分で山頂についた。人っ子一人会わず、平坦な頂上で眺望を独り占めして静かな時間を過ごした。お昼を告げるチャイムが聞こえてきたのをきっかけに下ることにした。
雲峰寺
13時過ぎの大菩薩温泉行きのバスに乗る。旅の締めくくりは温泉がいちばんだ。終点のひとつ手前が大菩薩登山口だ。ここで下車し停留所前の茶店で案内を請う。右側の道を行くと雲峰寺への階段がある。左手を国道沿いに歩き橋を渡ってすぐ右に折れると裂石温泉があると教えてくれた。「日帰り温泉は終わっている。でも頼めば入れてくれるかも・・・」という。まずは雲峰寺を訪ねた。徒歩10分くらいだ。急な階段を登ると視界が開け、境内の大きな桜の木が目に入る。天然記念物指定の案内があった。桜の季節はさぞかし見事だろう。
裂石温泉の露天風呂
時刻は2時半になっていた。次のバスまで2時間待ちだ。ダメもとで裂石温泉まで歩いた。玄関に人影はない。声を掛けるが反応がない。扉が開いたのでずうずうしく玄関口に入って大声で呼ぶ。まもなく奥のほうから年配の女性がでてきた。「今日は休みなんです」という。「いや宿泊ではなく日帰り温泉に入りたいのですが・・・」と頼むと、「内湯がいいですか、それとも露天風呂ですか?」と即答してくれた。「もちろん露天風呂です!」
許可証をもらって百数十メートル離れたところにある露天風呂に行く。誰も居ない。渓流を見下ろす場所にある露天風呂を独り占めできた。巨石を組み合わせた風呂場は緑に囲まれていた。静寂の中、川の流れの音が心地よい。湯に浸って旅の疲れを癒す。これも旅の醍醐味だ。