×

周参見~見老津

世界遺産の長井坂(長柄坂)を歩いた。紀勢本線・周参見駅から見老津駅までの山越えの古道だが、周参見駅から山道(馬転峠)入り口まで約30分は熊野街道(国道42号線)を歩く。和深川王子神社を過ぎたところで谷川を渡ると急な坂道になる。そこが長井坂で、登り切った後はほぼ稜線に沿って歩く。眼下に枯木灘を眺めながら、古の熊野詣の人々に思いを馳せた。見老津駅まで誰にも会わなかった。

★周参見駅1128~長井坂1450~見老津駅1718 所要時間 約5時間 歩行距離12.6km 最大標高303m
★Google地図 http://goo.gl/6trXKj ★Yahoo!ルート http://yahoo.jp/9Fw5xo

周参見駅から右手に枯木灘を眺めながら車道沿いに歩く。岬を二つ越え山裾を走る国道がトンネルになる数百メートル手前に左手の山に入る道があった。案内はないが、駅でもらったパンフレットに書いてある「馬転峠」への道だと推測。”古道”の雰囲気はないが、断崖を横断する道にでると枯木灘を見渡すことができた。眼下に熊野街道が走っている。

途中誰にも会わず眺望と木々の緑を楽しみながらのんびり歩いた。断崖の道に出た頃に地元の人を見かけて声を掛けた。「ここは名もない地元の道。長井坂へは向こうに見える山の手前の道を左へ入る。」と教えてくれた。道を下るとまた国道に出た。数百メートル歩くと世界遺産・長井坂の案内板があった。

その横の小さい川を渡ってすぐ左に曲がると緩やかな山間の道になる。5分あまりで紀勢本線の線路際に出る。線路がトンネルに入るところからタオの峠に向かう道だ。ここを越えると長井坂かと思ったがまったく違っていた。そこからさらに1時間歩いて、やっと長井坂西の登山口だ。そこまでは”古道”の雰囲気はなかった。

峠を下った高台に廃校になった小学校があり、田植えの準備で水を張った棚田が見えた。山里に住む人々の暮らしがあるはずだが、人影はない。地図には紀勢本線と熊野街道の表示があるだけでほかは白紙の状態だ。タオの峠を下ったところで道が舗装道路と山道に分かれていた。右手(南)の山裾を走る線路が見えた。紀勢本線だ。

2万5千分の一地図が入ったGPSで自分の位置を確認できたが、山道は北の山に通じる林道の気がした。方角が違う。近くにあった民家の玄関口、裏口から声を掛けるが返事がない。棚田に人影が見えた。あぜ道を下って声をかけて道を聞いた。山道はやはり林道だった。山里の北側を通る舗装道路を歩くしかない。1キロ先に神社があると聞いた。

途中から道路工事中の砂利道になった。神社手前にいた作業員に聞くと、山を縦貫する高速道路の建設が予定されており、その工事のためのアクセス道路をつくり、既存の村道の幅員を広げる工事だという。人影はまったくなかった。(中断)

※地図編集 http://goo.gl/maps/ZuHmU

熊野古道・長井坂を開く 青春ぶらり旅

写真 動画 地図

2013

×