知床五湖~知床岬


  • 0800 斜里駅前出発
  • 0900 知床五湖散策
  • 1100 知床峠
  • 1400 知床岬クルーズ
  • 1700 ウトロ帰港

知床(環境省HP)に旅したことはあるが、知床五湖も知床半島クルーズも今回が初めてだった。娘夫婦がすべて計画し予約もしてくれた。ただついて行くだけの楽な旅で、ありがたいことだ。午前中は五湖の散策、知床峠から間近に見る羅臼岳、海から眺める知床半島の景観に感動し、メモをとるのを忘れてしまった。思い出しながら書いている。

午前9時からの世界遺産見学ツアー参加を予約したという。午前8時に斜里を出発すれば十分間に合う距離だ。朝食を済ませ部屋に戻って出発の準備をしていると、斜里駅7時26分発の列車が去っていくのが眺められた。余裕を持って8時前にホテルをあとにする。知床国道(334号線)を北東に走り、知床横断道路との分岐点で左手の93号線に入る。横断道路入口は閉鎖されていたが、「午前10時開通」の案内が見えた。前日、道路が閉鎖されていて知床峠へ行けないと聞いていたが、ラッキーだった。五湖からの帰りに行ける。

知床五湖散策

深く切れ込んだ谷を過ぎたあたりから高度が増し、やがて右手に知床連山を一望できた。分岐点から15分ほどで知床五湖の入口に着く。知床斜里町観光協会ホームページによれば、昨年高架式木道が完成し、知床五湖散策のルールが変わったそうだ。4月20日~5月9日は植生保護期で、ヒグマ遭遇時の対応などに関する有料レクチャー受講(大人250円)を条件に自由に散策できる。ただし3~5湖はまだ雪が深く立ち入り禁止になっていた。2~1湖から高架式木道に上がって駐車場に帰着する小ループのコース(1.6km, 40分)を歩いた。

水芭蕉
水芭蕉
エゾシカ
エゾシカ

木々に間を縫う小路を、小鳥のさえずりに包まれて歩く。雪解け水でできたのだろうか、そこかしこに湿地があり水芭蕉が自生している。こんなにたくさんの水芭蕉を間近に見るのははじめてで、楚々とした白い花に魅せられた。のんびり歩いて十分くらいで湖の畔に出る。澄んだ静かな湖面に影を映す知床連山が美しい。飽きることなく眺め、何枚も写真を撮る。十数メートル先にエゾシカの姿が見えた。残念ながら(?)ヒグマに遭遇することはなかった。

2湖から1湖へと深い森の中をのんびりと歩くこと約50分。地上遊歩道から高架木道に上がる。緩やかに起伏する高原地帯と湖、その向こうに知床連山が眺められる。エゾシカの親子連れが草を食んでいる。高架の日陰で休んでいるシカもいる。五湖の断崖の向こうにオホーツク海が広がる。心癒される散策を約1時間45分ほど楽しんだ。

知床峠


羅臼岳 1660m

午前10時45分頃、五湖を出発。知床横断道路を東に15分ほど走ると、標高738メートルの知床峠に着く。見上げると知床連山の最高峰(1660m)で知床富士と呼ばれる、羅臼岳がそびえる。日本百名山に選定されている山である。案内板によると、新生代第四期にできた火山で噴出した粘り気の強い溶岩が何層にも重なってできている。

遠く眼下に見える町は羅臼だろう。海を隔てた向こうに国後島が見えるというが、あいにく霞んでいて確認できなかった。稚内から樺太を眺めたときと同様に、遠い国だと錯覚するロシアがすぐそこにあることに奇異な感じを受け、否応なしに北方領土問題を考えさせられた。

知床岬クルーズ

遊覧コース

知床峠からウトロの町にもどるとちょうどお昼時だった。昼食後、知床世界遺産センターを見学する。その後はいよいよ小型船での知床岬へのクルーズが始まる。知床遊覧船には、定員数百名以上の大型船(おーろら400名)と定員20~60名の小型船がある。標準的なコースは、カムイワッカの滝までのコース、自然動物(とくに野生のヒグマ)観察コース、知床岬までのコースに大別される。所要時間は1~3時間だ。

断崖絶壁を見上げ、滝や入り江に近づき、動物を発見したら近くまで近づける小型船を利用したほうが迫力、臨場感がある。娘夫婦は、DOLPHIN岬コース(大人8000円、所要時間3時間)を予約していた。

午後2時、ドルフィン号に乗船。乗客は30名ほどだった。写真・動画を撮るために、甲板最後尾右端の席を確保。白い波しぶきをあげて出航すると、風が頬を打つ。寒くなってきた。乗船待合所の人が言っていたとおりだった。者苦笑した防寒具を身につけ、席においてあった毛布で両足をくるむ。

象の鼻、乙女の涙、オトコの涙、五湖の断崖と見所が続き、飽きることがない。野生のヒグマを発見したのはカムイワッカの滝を過ぎたあたりだろうか。断崖の中腹にいた。肉眼では点のように見える。カメラをズームアップして確認する。船が陸地に近づく。母熊と小熊2匹が草を食べている。船が揺れ、望遠にして撮ろうとするがうまくいかない。

二度目の発見は、ルシャという河口の平坦地だった。サケが産卵のために遡る川で、その頃にはサケを取るクマの姿が見られるという。自然動物観察(ベアウォッチング)コースはルシャまで。知床観光船HPによればカムイワッカの滝までのコースでヒグマを観察できる確率は27%だそうだ。私たちは幸運なことに三度も見ることができ、母子グマが動く様子をはっきりと観察できた。ほかにもエゾシカの群れやオオジロワシも観察できた。

エゾシカオオジロワシウトロ夕日

午後17時10分、3時間余のクルーズを終えてウトロに帰港。大きな夕日がオホーツク海のかなたに沈んでいく。午後5時半、ウトロのホテルにチェックインした。

撮った写真(242枚,686MB)・動画(84本,4.17GB)を整理中

※解像度1280x720の写真100枚(24MB)、解像度960x540(1~2Mbps、約16MB/1min)の動画6本(378MB)をウェブに表示している。
※高解像度の写真(3200x1800以上)と動画(1920x1080,60fps,25Mbps,3MB/sec)は、ローカルPC(2.5GHzx2、8MB以上、GPU Intel945以上)で表示・再生できる。

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