動画撮影の歴史

長女が生まれたときに8mmカメラを買った。部屋を暗くして映写機でスクリーンに映すのが面倒だが、なかなか味わいがあっ て良かった。三年ほど使ったあとは押入れに眠ったままである。10年後に懐かしくなって映写機を取り出して撮影会をしようとしたら、ハロゲンランプが切れ ていた。探し回って、やっと新宿のヨドバシカメラで見つけた。いまはもう売っていないかもしれない。フィルムからデジタル化できるようだが一本(3~5分 かな)一万円と高い。数十万円の出費は大きいのでそのままにしている。

次女が生まれ海外駐在も決まったときに思い切ってビデオカメラを 買った。ソニー8ミリビデオが発表される数年前のことである。人生の棚卸の一環で、愛用品についても棚卸をしよう。この記事は少しずつ調べて書いたが、初 代から三代目までのカメラの写真がインターネットで見つからなかった。やっと見つけたのが日本ビクター株式会社のVHS博物館であった。

同博物館に掲載されているVHS-C 1号機 コンパクトビデオシステム「CityJack HR-C3 GZ-S5 (1982)」ではないかと思ったが、これはVictor製で色も形も違う。アメリカでテレビ録画もできるNational製のVHSだったと思う。現物は残っているはずだが、度重なる引越しでどこにあるか不明である。 

初代ビデオカメラ(1983年5月頃) National NV100 + VZ-C60

価格は30万円くらいしたと思う。右肩にカメラ、左肩にVCRレコーダーをぶら下げて撮影。重量感にあふれたプロが使うようなビデオカメラだった。撮影前に、白い被写体で「ホワイトバランス」を調整するのが面倒だった。これを怠ると色合いが変で、にじんだりした。旅に出たときは、「白い被写体」などそうあるものではないので、真っ白のTシャツを着た妻の背中でホワイトバランスを調整したものだ。

 

二代目(1987年頃) GR-S55 Compact Video Movie

一体型のVCR!総容量も重量も1/3くらいになった。出張で日本に行ったとき秋葉原で見て、こんなにも小さくなったのかとびっくりした。その場で大枚を叩いて買った。30万円はしたかな?いまは押入れの中に眠っている。テープはS-VHS-Cで、撮影時間は一本20分くらいだった。アメリカ時代の旅の記録のほとんどを、このビデオカメラで撮った。大切な家族の記録なので、デジタル化して半永久保存にする予定である。

  • 1987(昭和62)S-VHS C ムービー1号機
  • 本体25万円+アクセサリ類5~6万円
  • テープはS VHS-C(録画20分間)一本2200円
 

三代目(1996年1月) GR-DV1

はじめて液晶が付いた、パスポートサイズのポケットビデオ!テープもminiDVになった。95年末商戦で安くなって、秋葉原で30万円だったと思う。イン ターネット検索したらあった!もちろん生産終了だが、当時の最高性能機種だった。ノートPCと同じで、軽くて小さいものを最優先で買った。二回目のアメリ カ駐在時代だが、海外を飛び回ることが多い時期だったので重宝した。これとポケットOasisが必需品だった。ノートPCはまだ重かった!

  • CCD総画素数(有効) 1/3型高精度カラーCCD 57万(33万)画素
  • レンズ(35mm換算) F1.6、f=4.5mm~45mm(40.6mm~406mm)
  • ズーム デジタル・最大100(光学10)倍/2スピード
  • 本体質量 約450g 撮影時総質量(テープ、バッテリー、ストラップ等含む) 約520g
 

四代目(2002年11月?) GR-DVP9

達磨居士が2007年の現在も愛用するのは、GRシリーズ第二世代のモデル(?年発売) デジタル200倍ズーム、SDメモリーがはじめて搭載され、静止画 (1600x1200)も撮影できるようになった。テープはGR初代と同じだが、録画時間が70分になった。基本形はそれほど変わらず、価格性能が良く なっている。それでも20数万円だったかな?出張や旅の友として重宝する。いまも現役で使っているが、きれいに撮れる。

■1/4型CCD 133万画素(動画有効:69万画素、静止画有効:125万画素)
■ 「水平解像度約540本の高精細動画」
■レンズ F1.8光学10倍ズーム/デジタル200倍ズーム
(f=3.8~38mm/35mm換算:49.0mm~490mm)
■音声信号記録 PCMデジタル記録16bit 2ch(48kHz) ・12bit 4ch(32kHz)
■ 「USB動画転送機能」(ビデオCD作成対応)・「MPEG4動画メモリー」
■本体質量 約350g 撮影時質量 約420g

<参考>
  • 2001年3月 GR-DVP3 68万画素 税別263000円(本体235000+標準アクセサリ28000) 
  • 2002年3月 GR-DVP7 102万画素(水平解像度530本) 静止画有効96万画素 店頭価格18万円?

昔買ったDVの写真を探していたら、楽天オークションでexemode DV572が 何点か出品されており落札価格は1万円!新品である。動画5M、静止画12Mでカタログ性能は他機種と遜色なし。昨日は二台一組で出品された。残り時間9 時間の時点で1円、入札者がいない!もうひとつはマイクロSDカード1GB付きでやはり一円だが、残り時間3時間で入札者がひとり!いかに売れない商品か ということで、在庫処分中なのだろうう。
http://www.exemode.com/product/dv572.html

 

五代目(2009年11月) iPod nano

ビデオ撮影可能な新iPod nano登場…(ITmedia LifeStyleの記事2009/09/10)価格は8Gバイト版が1万4800円。近くのヤマダ電機でいろんなビデオカメラが展示され、家庭用普及版はどれもこれも数万円程度になっていた。性能は10年前の何倍かになっているが価格は数分の1だ。HDが出始めたが、それはまだ高価だった。同じ買うならHDが安くなってからにしようと思っていたときに、iPod nanoが発売された。

青春ぶらり旅と称して、横浜~奈良を往復するとき途中下車の旅が多くなったので、旅の記録用にiPod nanoを買った。 ただ撮るだけのシンプルなものだが、携帯用、記録用には十分だった。もちろん、当時もガラケーで動画を撮れたが精度が悪く、 動画フォーマットも特殊でFLVに変換しないとパソコンで再生できなかった。 iPod nanoは精度こそVGA(640x480)しかないがmp4 H.264の高圧縮で、そのままパソコンで再生できた。同窓会などの雰囲気を伝えるにも十分役立った。

手のひらの中に納まる極小ビデオで、五代目のビデオカメラというにはおこがましいかもしれないが、記録用ビデオとして十分に機能した。

   Share
男声合唱団 HOME

×