◇日本と朝鮮半島の歴史をたどる2回目。日本の統治下で起こった民族独立運動「三・一独立運動」が与えた影響を探る。第1次世界大戦という大規模戦争を初めて体験した世界は、帝国主義に代わる平和のための新たな国際秩序を求める動きを加速させた。その引き金となったのが、アメリカのウッドロー・ウィルソン大統領が唱えた「民族自決」。すべての民族が自由と安全の下に平等であるとする「民族自決」は、植民地諸国の希望となった。
1919年3月1日に朝鮮では「三・一独立運動」が起きた。日本はそれまでの「武断統治」を見直し「文化政治」と呼ばれる新しい統治へと転換した。その過程で重視されたのが、日本の統治に協力する"対日協力者"の育成。彼らはその後、反民族行為者、いわゆる"親日派"と呼ばれ、子孫の土地が没収されるなど現在も韓国社会に影を落としている。(2010/05/16)