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白浜~熊野~十津川

初めて熊野古道を歩いた。前日にネットで調べていたら、白浜温泉、川湯温泉、神湯温泉の宿がキャンペーンで手ごろだったので即予約し、翌日早朝に大和を発った。3泊4日の旅をすることにした。いつものぶらり旅とは異なり、あらかじめ宿を予約して出かけたので、宿の心配がなく気楽だった。ただ、交通機関の時刻は守らないといけない。あとは思いつきで好きな場所を歩くだけだ。

青春18キップの季節になったのでぶらり旅をした。どの路線を利用するか、旅に出る当日の朝まで決まらなかったが、ままよとばかりに当日は白浜温泉、二日目は熊野本宮大社周辺、三日目は十津川温泉あたりと決めて宿だけ予約した。

和歌山線は今年春のぶらり旅で利用したので、和歌山まで直行し紀勢本線に乗り換えた。最初の訪問地は御坊駅にした。南に向かう普通列車はここで乗り換えになる。近くに亀山城址、日高別院があり、鉄道ファンに人気の紀州鉄道が走っている。約3時間ぶらり歩きを楽しみ、夕刻6時に白浜温泉の宿に到着。一泊素泊り3350円という格安の国民宿舎だ。部屋は清潔で真新しい畳の香りがした。

翌朝6時起床。夜明けを待って散歩に出かける。快晴で凛とした空気がおいしい。昨夕、弁当を買いに立ち寄った店のおじさんが「ここに着たら、半月島と白良浜を見ないといけない」と教えてくれたので、先ずは白良浜に向かって歩いた。写真を撮りながら方角を間違わないようにぶらりと歩く。偶然、武蔵坊弁慶の産湯を見かけた。そこから十数分で白良浜に着いた。

約3時間写真を撮りながら気ままに歩き、風光明媚な土地を満喫したので、その日の白浜温泉からの熊野本宮行き最終バス(10時25分発)に乗った。乗客は私だけで、途中の白浜空港で女性が一人乗ってきただけだった。運転手さんとあれこれ話しながらの道中で退屈することもなく12時前に本宮に着いた。

本宮大社を参詣した帰り、ふと気づくと大社の裏手への道があった。祓殿王子へ100mとの案内があった。このときは何も知らなかったが、あとで聞くと熊野古道・中辺路の一部だった。北へ歩くが集落のある舗装道路で古道とは思わなかったので途中で引き返し、祓殿王子の、本宮大社の右手に古道らしき道があったので降りていった。

祓殿王子は、本宮を目前にして旅の汚れを祓い清める潔斎所のような場所なのでその名前がついたそうだ。観光で案内される中辺路は祓殿王子からまっすぐ本宮大社の裏門を入っていくが、本来の古道は期せずして私が歩いた獣道のような道だったようだ。

祓殿王子から15分ほどで平安・室町時代の熊野詣の最終地、120年前まで本宮があった場所の入り口に立つ大鳥居に着いた。
※この記事は1年以上、下書きのままで公開していなかった。写真を整理して引用する予定だったが、そのままになって忘れていた。とりあえず公開しておく(2014/4/22)


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熊野本宮

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2012

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