東海道本線

2009年にはじめて東海道ローカル線で横浜から奈良へ帰郷した。青春18きっぷの存在を知ったのが契機である。昼過ぎに駅で訊くと、浜松行きがあるという。急ぐ必要はないので、普通列車でのんびり行くことにした。

青春18きっぷは5日間乗り放題で、何回でも途中下車できる。11,500円なので一日乗り放題きっぷ2300円が5日分あると考えてよい。5人が一日で奈良まで移動すれば一人2300円で済むということだ。このきっぷを利用しない手はない。

最初は、浜松でうなぎを食べ、一泊して名古屋~京都経由で帰郷した。これが途中下車ぶらり旅の始まりだった。急がないときは静岡・浜松・名古屋・大垣・彦根・京都などで一泊する。名古屋(3軒)・大垣(1件)・京都(3軒)のAPAホテルが定宿になった。これが2009~2010年の一般的なぶらり旅だった。

箱根・湯河原・熱海・三島に寄り道することも多くなったが、いずれも横浜から日帰りで行ける場所だ。「横浜近郊の旅」マップに整理した。

2011年からは関西本線、中央本線を利用することが多くなった。東海道線も10回以上乗ると途中下車したい駅が思い当たらなくなったからだ。乗換駅になる熱海、沼津、興津、静岡、島田、浜松、豊橋、名古屋、大垣、米原は何度も途中下車した。

乗換駅ではないが気に入った駅では数回以上途中下車している。三島、東田子の浦、金谷、掛川、弁天島、鷲津、岡崎などである。興津~由比、島田~金谷は一駅歩いて、峠越えの道、旧宿場の風情を楽しんだ。

MyMaps 共有 goo.gl/maps/elytW 埋込 goo.gl/a6GGuJ ※Yahoo!路線情報 http://goo.gl/IHW0re

横浜から名古屋まで66駅、乗車時間5時間30分 。約350kmの旅だ。早朝6時に出発すれば乗り換え3回で正午に名古屋に到着する。パソコンをしたり居眠りしたり乗客を観察したり車窓をぼんやり眺めたりしていると退屈することはない。

東海道線は本数が多いので気に入った駅で途中下車し、ぶらりと駅周辺を探索したあと駅に戻って、つぎに来た列車に乗ればよいから、時間を気にせずにのんびり楽しめる。

名古屋から大和に帰郷する経路の選択肢は三つある。ひとつは米原~京都経由で奈良へ。一番速くて運賃も安いのが近鉄名古屋~大阪線だ。三つ目が亀山経由の関西本線~万葉まほろば線だ。

関西本線が私のお気に入りだ。一番時間がかかり亀山からは二両編成の列車で、本数が1時間に一本と少ないが、ローカル線ののんびり旅には好都合だ。外国人の利用客も多い。

名古屋から奈良~飛鳥に移動する場合、京都経由は遠回りになるが、大垣~米原あたりの沿線風景を楽しんだり、途中の駅で樽見鉄道線、養老線、北陸本線、草津線、湖西線などに乗り換えてぶらり旅するのも良いものだ。

米原から姫路~播州赤穂行きの快速・新快速が1時間に4~5本(朝夕は7~8本)あるので時刻表や乗り遅れを気にせずに乗れるのがいい。姫路まで2時間30分くらいだ。京都からだと1時間40分で姫路だ。東京から熱海に行くより近い距離だ。

京都駅前の安価なお気に入りのホテルに泊まり、ここを拠点に日帰りのぶらり旅をするのも一興だ。奈良・大阪・神戸は、首都圏の通勤圏内と同じようなものだ。

三都の間を移動するときはJRではなく私鉄(近鉄・阪神・阪急・京阪)を利用するほうが便利で安価かつ速い。近鉄京都線急行で京都から奈良へは45分だ。JR京都から大阪は東海道線・新快速だと30分で着く。各駅停車でも50分ほどだ。

大阪~神戸は30分で、東京~横浜と同じ距離(32キロ)だ。神戸の繁華街は神戸駅ではなく三宮~元町が中心だ。