天空の蝉

部屋の網戸に蝉が張り付いていた。青い空を背景に室内から撮った。夏の盛りが過ぎると、森から飛び立ち帰りの道に迷った蝉が飛来し、そのまま死んでいく蝉が多い。儚い虫の命かもしれないが、暑さをものともせずに啼き続け、短い一生を完全燃焼しようとするかのごとき蝉のエネルギーを感じる。

こどもは幼い頃に、蝉に小便をかけられた。それがトラウマとなって長じても蝉を怖がる。ドアの前に蝉が死んで転がっているだけで、それを超えてドアを開けられないほどだ。

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