会津若松駅の観光案内所で「どこか山歩き、町歩きできるところがありませんか?」と聞いて"会津柳津"を教えてもらった。翌朝7時37分発の只見線に乗る。列車は雪景色の中をのんびり走り、1時間10分で会津柳津駅に着いた。
雪が降り出した。100均で買ったカッパを被って歩いた。帰りの電車は13時23分。たっぷり4時間あまりあったので、のんびりと散策した。只見川に面する小さな温泉町で、中心街は10分くらいで通り抜ける。小高い丘の上の公園などは雪に阻まれて行けなかった。
円蔵寺は、只見川から屹立する断崖の上にあるが、会津柳津駅から裏門にいたる道は平坦な道だった。境内に人影は少なく静かだった。重要文化財の弁天堂は雪に閉ざされていた。やがて小さな除雪車がきて道を開けてくれたので訪ねることができた。
下りの階段は凍てついて危険だった。街中の店もほとんどが閉じていたが、一軒だけ名物の粟まんじゅうを売っていたので買い求めた。凍えた手を温めながら食べるまんじゅうは格別の味がした。
対岸に渡る。只見川を隔てて円蔵寺が見える。瑞光寺公園は雪に埋もれて上ることさえできなかった。あきらめて駅に向かう。まだ11時でつぎの電車まで2時間以上もあった。
昼食ができる店がもう開く頃だと思ってまた街中にに引き返す。粟まんじゅうの店の人に聞くと、名物はソースカツ丼だという。町外れの丘の上の町民センターの食堂を勧めてくれた。
ボリュームたっぷりで食べ終わるのに30分。私の好みに合った味も量も大満足だった。13時23分の電車に乗り遅れると、次ぎの電車まで3時間待ちになるので早めに駅に向かった。
駅舎には元JR職員だという人がいた。再雇用契約で随時駅員を勤めているという。