夏に奈良井宿を訪れたので、今回は妻籠宿を訪ねた。南木曽駅で降りると妻籠宿行きのバスがあった。10分で着いた。大妻籠から旧中山道と飯田街道の分岐点まで歩き、帰りは妻籠宿の東側の山道を南木曽駅まで歩いた。途中に妻籠城址の案内板があったので頂上まで登る。妻籠宿が一望できた。
南木曽14:44発の列車に乗る。まだ時間があったので奈良井で途中下車し1時間散策して、この日は八ヶ岳南麓まで移動した。奈良井~小淵沢は2時間余である。
妻籠宿
馬籠・妻籠は20代のときに友人と二人で行った。東京から愛車を駆って東名を走り浜名湖から北上した。最初に目指したのは馬籠宿だった。藤村の故郷だったからだ。当時の写真が何枚か残っている。しかし、妻籠宿の写真も記憶もない。車で素通りしただけだったのかもしれない。
中央本線・名古屋8時31分発の快速に乗ると1時間15分で中津川に着く。そこからはワンマンカーの普通列車で1時間に一本しかない。南木曽まで17分だ。歩くのは帰りにして妻籠までバスに乗ることにした。妻籠宿バス停まで10分ほどだ。
平日で観光客は思ったほど多くなかった。外人客の姿も見かけた。アジア系は団体が多く、欧米系は1~2人でバックパッキング姿が多い。声をかけて聞くと台湾、韓国、ドイツ、オーストラリア、ロシアと多彩だった。宿場通りは500mくらいでこじんまりしていた。10分ほどのんびり歩くと人影が途絶えた。
追分
案内図を見ると馬籠峠方面に500mほど行くと明治14年に建てられた石柱道標がある。誰もいない峠への道を歩いた。街道を逸れて旧中仙道に入る。谷川に架かる橋の近く、道から少し入ったところに道標があった。中仙道と飯田街道の分岐点として栄えたところだったそうだ。
妻籠城址
妻籠宿から南木曽駅までのハイキングコースがある。旧中仙道に沿うように道が整備されている。南木曽駅まで約4キロだ。峠道を登り切ったあたりから「妻籠城址」への山道が分岐していた。南木曽駅からの電車で発車時刻が気になったが寄り道することにした。30分ほどの道のりだが汗だくになった。まったく人影がなく、ちょっとした山登りだった。頂上に立つと妻籠宿が眼下に見え、反対側には南木曽岳を眺められた。典型的な山城で木曽川と欄川が合流する断崖上に位置している。
奈良井宿
10月中旬、全山が見事な紅葉に染まる...と聞いていたのでまた奈良井宿で途中下車した。しかし、猛暑続きだったせいか、紅葉は例年より遅れていた。一本の大銀杏だけが盛りだった。